無人島殺人事件


「うん。しかも公式を覚えるためじゃないみたい。二次方程式がそのまま書いてある」


「二次方程式の解き方を覚えるんじゃなくて、いろいろな二次方程式の答えを一つ一つ暗記しようとしてるんだ。そんなの無限にあるじゃない」


「うん。演習問題の答えを直接覚えようとしている人、はじめて見た。全く同じ問題なんてまず出題されないよね。それに計算過程を聞かれたらどうするんだろ」


二人は単語カードを鞄の中に戻し、引き続き鞄の中を物色した。


今度は黒い消しゴムと一枚の写真がでてきた。


「黒い消しゴムなんて珍しいね」


「うん。それとこっちはお祭りの写真だ。何のお祭りかはわからないな。法被を着た人が大勢いて神輿を担いでいるよ」


二人は消しゴムと写真を鞄の中に戻し、引き続き鞄の中を物色した。


今度は歴史の教科書がでてきた。


「あ、歴史の教科書だ。懐かしいな。チェックペンがびっしり引いてある」


< 84 / 201 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop