無人島殺人事件
「うん。しかも公式を覚えるためじゃないみたい。二次方程式がそのまま書いてある」
「二次方程式の解き方を覚えるんじゃなくて、いろいろな二次方程式の答えを一つ一つ暗記しようとしてるんだ。そんなの無限にあるじゃない」
「うん。演習問題の答えを直接覚えようとしている人、はじめて見た。全く同じ問題なんてまず出題されないよね。それに計算過程を聞かれたらどうするんだろ」
二人は単語カードを鞄の中に戻し、引き続き鞄の中を物色した。
今度は黒い消しゴムと一枚の写真がでてきた。
「黒い消しゴムなんて珍しいね」
「うん。それとこっちはお祭りの写真だ。何のお祭りかはわからないな。法被を着た人が大勢いて神輿を担いでいるよ」
二人は消しゴムと写真を鞄の中に戻し、引き続き鞄の中を物色した。
今度は歴史の教科書がでてきた。
「あ、歴史の教科書だ。懐かしいな。チェックペンがびっしり引いてある」