マイルド・ガールとワイルド・ボーイ
「キス!?イヤ、絶対にイヤーーー!!」


恋愛経験0の私だって女の子……キスは好きな人としたい!!


ブンブン頭を振りまくった。


「――――そんなに嫌がるとはね……今ここでしちまうか」


ニヤッと笑った幹居君が、アゴを持ち上げ私の口に顔を近づけて―――……


「イッ、イヤーーーーー!!」


「イテ!」


本当にキスされる前に私は幹居君を突き飛ばし、一目散に体育館へ駆け戻る。


「紀香アンタどこ行ってたの!?もう授業終わっちゃうわよ!」


「手どうしたの紀香!?」


心配する琴音と夏葉の言葉も、耳に入らず終い。
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