マイルド・ガールとワイルド・ボーイ
「………幹居 連右」


留雨の口からその名が出た瞬間、私の心臓が大きな音をたてた。


「あ…//////」


「アイツより紀香を幸せに出来る自信、あるんだけど………」


アワワワ……


し、静まれ私の心臓ーーーー!!


足がガッタガタで、留雨に抱きしめられてなかったら、とっくの間にへたり込んでたと思う。


「留雨……」


「紀香、オレ――――………」


「へぇ……微笑ましい光景ですねぇ………」




―――氷みたいに……冷たい声がした。


「え………?」


恐る恐る、扉の方を振り向いてみる。
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