Platinum Kingdom【完全完結】



私は来客用の部屋へ向かおうとしていたら、


「更紗」



後ろからお兄様の声がした。



「お兄様!お久しぶりです!」



白蕗 拓哉【しらぶき たくや】
現在大学4年生。


私の兄であり、副社長の位置に就いている。

今では本社で敏腕冷徹副社長とまで呼ばれるほどの実力者。

幼い頃から帝王学や経営学を叩き込まれ、
国立の附属の小学校から高校まで通い、
難関国公立大学に通っている。


仕事との両立は本当に私が言えることではないと思うけれど、大変だと思う。

副社長とは言えど、重役だから。



「本家はいかがですか?」

「…良いところだと思うか?」

「…ふふ」



今はお兄様はここ、白蕗の本家に住んでいる。

近々、ここはお父様達が移り住む予定みたいだ。

まぁ、つまり一足先にお兄様はお祖母様たちと共に本家に住んでいるのだ。



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