君ニ恋シテル
時刻はどっぷり真夜中。

ファミリーレストランの文字が、夜の闇の中ぼんやりと輝きを増していた。


「気をつけて帰ってね!」

逞くんが笑顔で言う。


「バイバイ」
「またね」

続けて沙弓ちゃんとてっちゃんが私達に手を振った。


『またね』って言葉、前までは凄く切なかったのに、今は全くそんな風に感じない。

切なく思ってた日が、なんだか懐かしく思えた。


だけど…本音を言うと、まだ帰りたくない。

まだまだ足りない。
もっとてっちゃんと一緒にいたかったな…。

でもそれって、凄く贅沢な悩みだよね。

さっきまでの時間を思い出すだけで、トクンと胸が甘く跳ねる。


本当に私…てっちゃんが大好き。

大好き、なんだなぁ…。

って…なんか顔が熱くなってきちゃった。

恥ずかし…。
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