君ニ恋シテル
「よろしく!ほら、お前らも挨拶しろ」

浩ちゃんは沙弓ちゃんのことを気に入っていた。

沙弓ちゃんの礼儀正しく真面目な姿に、浩ちゃんはとても好感を持っている。


「よろしくお願いします」

逞は浩ちゃんにバレないように、沙弓ちゃんに目配せする。

そんな逞に沙弓ちゃんは自然な微笑みを返す。

仕事で二人が挨拶を交わす時は、いつもこんな感じだった。


すると…
楽屋に再びノックの音が響く。

「はい、どうぞ」

浩ちゃんの返事の後に入ってきたのは…


「西村陽花です。今日はよろしくお願いします」

西村さんだった。


浩ちゃんは一瞬イヤそうな表情を浮かべ…

「…よろしく。ほら、お前らも挨拶」

俺達に挨拶を促した。


俺達と沙弓ちゃんは西村さんに一緒に挨拶をする。


挨拶が終わると…

「徹平くん!なんで昨日電話出てくれなかったの?」

西村さんの突然の言葉に、楽屋にいたみんながぎょっとする。
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