君ニ恋シテル
「聞いてみたんだけどダメだったぁ」
「えー!…まあでも当たり前と言えば当たり前か」
「うん…だよね」
「ちょっとだけ期待してたのになぁ」
「私も期待して聞いたしー!」
きゃはははと笑いあう2人。
「ふふ…やっぱり私達は特別ね」
百合香ちゃんが鼻息を荒くし、ボソッと呟いた。
特別…。
ふと、沙弓ちゃんの言葉が頭を過る。
『徹平くんも、優奈ちゃんを好きだと思うんだ』
『徹平くん、絶対優奈ちゃんのこと好きだから』
「…っ!」
瞬間、顔がボッと熱くなる。
な、なんで今浮かんでくるのよ!
恥ずかしさ、照れ、期待、何がなんだかわからない感情が渦巻く。
「優奈?どうしたの?顔赤いよ?」
亜紀ちゃんが不思議そうに私の顔を覗きこんだ。
「なっ、なんでもないよ」
「ふーん…」
慌ててそう答えるも、顔を近づけジーっと見つめてくる亜紀ちゃん。
ち、近い…。
思わず後退りすると…
「まっ、いっか」
そう言って、亜紀ちゃんはパッと顔を離す。
なっ、なんだったの…?
ホッと胸を撫で下ろす。
と、今度は百合香ちゃんがジッと見つめてきた。
「…っ」
無言、無表情の迫力に私はまた後退りする。
すると…
「はい、ではバスに移動でーす!」
浩ちゃんの声が響いた。
その瞬間、百合香ちゃんの視線がそれる。
はぁー…。
緊張の糸が解け、心の中で大きなため息をつく。
時々、百合香ちゃんがわからない…。
何かを内に秘めているような…強い瞳。
あれは一体なんなんだろう…。
「ゆうにゃん、何をボーッとしているの?行くわよ」
「えっ…あ、うん!」
そうかと思えば、すぐに普通に戻る百合香ちゃん。
「優奈はほんとぼんやりさんなんだからぁ」
「そうね、ゆうにゃんは相当のぼんやりさんね」
…ぼんやりさんって、いつも言われるけど、そんなにぼんやりしてるかなぁ…。
「よしよし、悲しい顔しなーい」
黙っていると、亜紀ちゃんがぽんぽんと頭を撫でる。
「ゆうにゃんはぼんやりさんな上に泣き虫さんね」
泣いてないし…!
亜紀ちゃんと百合香ちゃん、2人にからかわれているうちに、百合香ちゃんの違和感のことはいつの間にか頭から消えていた。
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「えー!…まあでも当たり前と言えば当たり前か」
「うん…だよね」
「ちょっとだけ期待してたのになぁ」
「私も期待して聞いたしー!」
きゃはははと笑いあう2人。
「ふふ…やっぱり私達は特別ね」
百合香ちゃんが鼻息を荒くし、ボソッと呟いた。
特別…。
ふと、沙弓ちゃんの言葉が頭を過る。
『徹平くんも、優奈ちゃんを好きだと思うんだ』
『徹平くん、絶対優奈ちゃんのこと好きだから』
「…っ!」
瞬間、顔がボッと熱くなる。
な、なんで今浮かんでくるのよ!
恥ずかしさ、照れ、期待、何がなんだかわからない感情が渦巻く。
「優奈?どうしたの?顔赤いよ?」
亜紀ちゃんが不思議そうに私の顔を覗きこんだ。
「なっ、なんでもないよ」
「ふーん…」
慌ててそう答えるも、顔を近づけジーっと見つめてくる亜紀ちゃん。
ち、近い…。
思わず後退りすると…
「まっ、いっか」
そう言って、亜紀ちゃんはパッと顔を離す。
なっ、なんだったの…?
ホッと胸を撫で下ろす。
と、今度は百合香ちゃんがジッと見つめてきた。
「…っ」
無言、無表情の迫力に私はまた後退りする。
すると…
「はい、ではバスに移動でーす!」
浩ちゃんの声が響いた。
その瞬間、百合香ちゃんの視線がそれる。
はぁー…。
緊張の糸が解け、心の中で大きなため息をつく。
時々、百合香ちゃんがわからない…。
何かを内に秘めているような…強い瞳。
あれは一体なんなんだろう…。
「ゆうにゃん、何をボーッとしているの?行くわよ」
「えっ…あ、うん!」
そうかと思えば、すぐに普通に戻る百合香ちゃん。
「優奈はほんとぼんやりさんなんだからぁ」
「そうね、ゆうにゃんは相当のぼんやりさんね」
…ぼんやりさんって、いつも言われるけど、そんなにぼんやりしてるかなぁ…。
「よしよし、悲しい顔しなーい」
黙っていると、亜紀ちゃんがぽんぽんと頭を撫でる。
「ゆうにゃんはぼんやりさんな上に泣き虫さんね」
泣いてないし…!
亜紀ちゃんと百合香ちゃん、2人にからかわれているうちに、百合香ちゃんの違和感のことはいつの間にか頭から消えていた。
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