ナンパ男との恋 3巻
ゆっくりと部屋の扉を開け
中に入ったけどれ
テレビの方向に集中しすぎて
私の存在に気づいてくれない。


「あ、あの
いとこくん?」

いきなり発した私の声に
驚きすぎたのか
体が大きく揺れ
引きつった表情で振り返った。


「は、春菜ちゃん!?
いつからいた!?」

「え、あの・・今・・」


まさか、そんな
驚くとは・・・


「ごめ、全然気づかなかった・・」

「私こそ 勝手に入っちゃって・・」

「いや、それは構わないんだけど
急に どうしたの?」

「輝樹どこにいるか知らない?」

「先輩?
ケンカでもしたの?」

あれ・・・・?
いとこくんなら
私達の現状を 輝樹から聞いてると思ったけど・・・

「え?あの・・・ちょっと・・」

「何時くらいから?」

「何時って?」

「何時からいないの?」

この様子だと
いとこくん
何も知らない・・?


「あ・・・その・・
じゃあ、輝樹の今の仕事の場所とかって知ってる・・・?」

「先輩の今の現場はたしか・・・
先月と同じだったはずだけど・・
そんな深刻なケンカしたの?」

「う、ん・・まぁ・・・
輝樹と 最近会ってないの?」

「会ってはないけど
電話は ついさっききたよ?」

さっき・・・?




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