十†字†路

明路2・不幸少女~Girl~

◆ ◇ ◆



本日二回目の登校は無事終了した。
閉じられた校門をよじ登り、校内へ侵入。

うわ…私、超不審者ッポイ!
…とか思いつつ、教室へ向かった。



授業中の廊下を歩き、
誰もいない階段を登り、
後ろの戸から教室へ…入る。

ガララ…

「………」
「………」

静まりかえる教室。
痛い視線×30(生徒)。
強烈に痛い視線(先生)。

「あ…すみません、遅れました…」
「…はぁ。またか庵樂。話は後で訊いてやるから、席へ着け」

申し訳無い思いで席へ着く。
はぁ…今朝の不幸、どう説明しようかな…



◆ ◇ ◆



授業が終わり、先生と一緒に職員室へ。

「まぁ座りなさい」

目の前の来客用ソファーに座り、煙草に火を着けた。

「……で?通算30回目の遅刻理由は?」
「31回ですよ」
「尚更悪いわ!!」

ダンッと灰皿が浮き上がる程、強烈に机を叩く。
職員室ではお静かに!

「遅刻した理由を簡潔に述べよ」
「えっとですね…なんというか…不幸の連鎖なんですよ」

今朝の出来事を一部始終、隠さずに話した。

返ってきた言葉は、
「言い訳すんなッ!!」
…という無慈悲極まり無いお言葉だった。

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