その手で溶かして

「真雪が寝坊だなんて珍しいな。夜更かしでもしたんだろ?」



今日はパパとの会話に時間を裂いている余裕はない。



「テスト前だから。ママ、ごめんなさい。ご飯はいらない。行ってきます。」



私はテーブルの上に上がっていたクロワッサンをつまみ上げ、玄関へと向かった。



「待ちなさい。ほら。お弁当。」



靴を履いている私にママはまだ温かみの残るお弁当を手渡してくれた。



「行ってきます。」



「いってらっしゃい。」


< 126 / 442 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop