その手で溶かして
「ビックリした。こんな所で何やってんだ?」
見上げた先にはウミが立っている。
これはまた昔の記憶なのだろうか。
ぼんやりと私はウミを見上げていた。
「おい、ユキ。何があったんだよ。」
私の腕を掴んで立ち上がらせようとしている、この光景は過去じゃない。
だって、ウミの鎖骨には大きな傷跡があるから……
私はウミの家の庭にしゃがみ込んでいたらしい。
いつからこうしているのか、何故ここにいるのかはさっぱりわからないけれど、なんだか少し気持ちが軽くなっているような気がする。