その手で溶かして
私といることを苦痛に感じてる人と一緒にいてもろくな事はないから。
学校を出てすぐに私は遠藤君に嘘をついた。
お互いのために必要な嘘。
「今日はお使いを頼まれてるから、私はここで。」
「わかった。それじゃあ、また明日。」
引き止めるわけでもなく、私の言葉を深く詮索するわけでもない遠藤君はすぐに私に背中を向け、足を進めた。
私は小さくため息を吐き、時間を潰すために近くのコンビニに寄る。
読みたい雑誌があるわけではないけれど、雑誌のコーナーの前に立ち、ペラペラとページをめくる。
やはり、あの季節のせい。
色んなものの歯車が再び狂い始めてきた。