その手で溶かして

誘い


ウミが私を夜中に呼び出したのは、私の妄想だったのかもしれないと思ってしまうくらい、ぱったりとウミに出くわすことはなくなった。



そのお陰で私の生活は安定している。



いつの間にか衣替えした制服も、段々と暑くなる時期がやってきた。



暑いと勉強が捗らないなんて、周りはよく言っているけど、私にはそんなこと関係ない。



寒さが厳しい季節よりも、汗を流しているくらいのほうが気持ちがいい。



それにニュースで猛暑というテロップが馬鹿の一つ覚えのように毎日流れていたとしても、それは海を越えた向こうの話で、私の住んでいる場所には関係のない話だった。


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