俺がお前を守るからだからお前は…
悲しき事実と歪愛

 「…お兄ちゃん!騎士就任おめでと★」

 騎士に就任して一年後。

 妹が城に訪ねてきた。

 この日は南が城にいなかった。

 「さんきゅ。萌(もえ)。祝う気ねーのかと思ったぞ。」

 「そんなはずないじゃん。だってたった1人の兄貴の昇任だよ?これでくいっぱぐれないですむ~♪」

 「妹よ。一生お前の面倒を見る気はないぞ。」

 「冗談だって。アハハ♪それより王子様は?」

 「ん?留守。王子様ってかあいつは暴君だぞ?」

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