[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
あのかわいい瞳を潤ませて
感激してる姿は、見なくても
簡単に想像できる。



どーせ、『やっぱ先輩、
思ってたとおりのいい人』
なんて思ってんだろう。


人を疑うなんてことは
これっぽっちも知らない、
純情なヤツだから。



(あんず……頼むっ、
そんなヤツに騙されないで
くれ!)



心の中で叫んでみるものの、
あんずにどこまで通じるか。




落ち着かない思いで、その
後もしばらく二人の会話に
耳を傾け――

10分ほど過ぎた頃、
おもむろに風見が言った。


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