[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
「あ、さっきの帽子の子。

いいねーデート。
楽しそうだね、頑張ってねー」



謎のチャラ男みたいな口調で
言って、オレは二人に
ヒラヒラと手を振る。



風見はムカついた顔で
何かを言おうとしたが、
結局時間のムダとでも
思ったのか、グッと飲み
込んであんずに言った。



「……行こう、あんずちゃん。

遅れるよ」



「あ、は、はい……」



いつの間にか映画館はすぐ
目の前だ。



二人は急ぎ足で中に入って
行った。



チケットは風見が持ってる
って言ってたから、当然
売場には寄らない。


_
< 123 / 257 >

この作品をシェア

pagetop