[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
先輩は、テレビの横の壁に
しゃがみ込むようにして
倒れ、口から血を流してる。



そして驚きと怒りの入り
混じったすごい目で、ギロリと
男の人を睨みつけた。



「またお前か。

なんなんだよ一体!?
どーゆーつもりだ?」



「――別に。

アンタみたいな最低な
ヤツが、ヘドが出るほど
嫌いなだけだよ」



男の人は低い声で言って、
あたしを支えるように
立たせてくれる。



「……行くぞ」



「え……? あの……」



「モタモタすんな、帰んだよ!

それともまだ、あの男と
一緒にいたいのか?」


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