自閉症児光の夢、それは働く人になりたい
パンの販売当日、光には内緒で市役所へ向かう。



光に見つからないように少し離れた所に隠れて。



市役所の正面玄関の所に、来た人たちがくつろげるスペースがある。



そこに光と指導員の人が台を広げその上にパンを並べていた。


そして、光はお昼休みのお姉さんたちに声をかけに行たのだ。


「今日もアイちゃんのパン工房から美味しいパンを持って来ました。新製品もありますよ。買って下さい!」



今の声は光なの?



あんなに大きな声が出る事に驚いてしまう。



お財布を持ったお姉さんやお兄さん、お偉いさん方までが並んでパンを買っていた。



光は言われたパンを袋に詰め、計算機で計算した合計の値段を言って、お釣りを渡している。



その手際の良さに、私は又驚いてしまった。


光にこんな一面があったこと、少しオーバーかも知れないが、今まで気がつかなかった事に、信じられの気持ちでいっぱにってしまう。


光は確実に成長をしているのだ。







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