自閉症児光の夢、それは働く人になりたい
光の可能性をいつも信じて、私も光と頑張ろうといつも思っていた。


光と一緒にいると、簡単に諦めてはいけないと思えるから不思議だ。


二男の薫はいつも光が羨ましいと言う。


大人になってから、学校の先生に会うたびに、必ず光君は元気ですかと聞くらしい。


俺の事は?


もしかして、俺の名前も覚えてないのかも知れないと。


そんなことはないと思うけど。


私の働いてるスーパーにも光の担任だった先生が買い物に来ると、光君は頑張ってますか?


そう聞いた後に、私は光君にたくさん励まされたと言うのだ。


決して光が何かをした訳ではないのだろう。


光の頑張る姿に、先生たちもう一度頑張ってみようと、新たな気持ちになると言う。


本当にそうなら、こんなに嬉しい事はない。


光に障害がなかったら、どんな生活をしているのだろうかとふと思う事がある。


嫌、たとえ障害がなかったとしても光は光だ。


光はきっとどんな困難にも負けないで頑張る子なんだと思う。









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