ストレートラブ
触れる王子サマ





「久しぶり」



「あぁ」



「里津もいるじゃん」



「久しぶりっす」



その葉月って人のことを山下くんだけでなく、里津くんも知っているみたいだ。



「2人とも元気そうだね」



「何しに来たんすか?」



山下くんが敬語を使ってるってことは、やっぱり先輩か。



「ココの体育祭があるって聞いたから、友達と来てみて……」



「もう終わったから、帰ってください」



「紘樹、あの……」



「失礼します」



そう言って、あたし達の前から立ち去った山下くん。その背中は、何かに怒っているように見えた。



「あっ、すみません」



そう言って、葉月って人もそそくさと友達とやらの輪へ戻ってしまった。



「今の、なんだったの?」



夏生があたしの隣に来てそう言った。



「あたしにもよく分かんないよ。おかげで、写真撮りそびれちゃったし」



デジカメを見つめて落ち込んだ。



一緒に写真を撮れなかったことと、山下くんが葉月って人と何かあったってことに。





< 222 / 332 >

この作品をシェア

pagetop