ストレートラブ





「お、珍しいな。滝沢が席に着いてるなんて」



チャイムと同時に入ってきた先生があたしを小馬鹿にする。嫌なヤツだ!



「本当は授業なんてイヤなんですけどね〜」



「おい、それを教師の前で言うなよ」



「だって、山下くんにアタックする時間が減っちゃうんですよ?1分1秒も無駄にしちゃいけない恋なのに〜っ!」



「お前の恋事情など知らん。ほら授業始めるぞー!」



白いチョークで長い呪文を書いていく先生。あれれ〜?呪文がボヤけていくなぁ。



あ、山下くんが見える。って、山下くんの顔が近いんだけど!?何コレ、夢じゃない!?



じゃあせっかくのチャンスってことで、チューしちゃお♪



あ〜ん、山下くんとの初キッスなのね。どんな味がするのかな?キャッ、あたしって変態っ。





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