彼を捕まえろ!〜俺様男はハート泥棒〜



顔を上げると斗真くんが私の頭を優しく叩いていた



ポンポン━━……



宥めるみたいに何度も



「ごめん…脅かして」



そう言いにくそうに呟きながら



何度も何度も私の頭を撫でるように触るから



私は反対にドキドキして来て涙も引っ込んでいく





「お前の頭グチャグチャ」

「あ……」



そう言うと止めてあった私の髪を斗真くんは突然ほどいた



ドキン━━……



斗真くん…




「ぷっ……」



ぷ?



「…っクックック……」



へ?



「…ッハハは…その頭…!」



はぁ━━━━━!?



「ちょっと!うわ!もー!」


私は自分の大爆発しているであろう頭を押さえる



斗真くんを見るとお腹を抱えて笑ってる



もう…


ホントに悪魔なんだか天使なんだか




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