DIA-ダイヤ-
(こんな物入れてたくない!)


悠斗に向かって灰皿の入った赤い袋を勢いよく投げ付けた。


悠斗の腕に当たった袋がカシャンとアスファルトの上に落ちる。


私はクルッと方向を変えてまた走り出した。


足元に落ちた袋もそのままで立ち尽くす悠斗。


悠斗は追っては来ない。


「私なんか、消えちゃえばいいんだ…!」


振り返らずに走り続けた。


まるで自分を取り巻く全てのものから逃げ出すみたいに。


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