恋色語
できないように目をつむって歩き出した。照れてるのまる分かりだって。


ジッ…


「佐織。もういい。かわいそうになってきたからやめてあげな」

「?。分かった」



そんな調子で、結局分かれ道まで手を繋いだままだった。



夕暮れ時、茜色に染まる空は今日一日の出来事を思い出させてくれた。


片桐に近づくなと言われた。だから私は声もかけたくない。

知り合ってからそんなにたってないのに、そんな事を言われたら誰だってこうなる。


もう…あいつなんかと私は…。
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