やさしい手のひら・前編【完結】
凌の隣でホッとする時間を過ごした

「大丈夫か?」

「うん?凌がいたから怖くなかったよ。私、克服できたかな?」

「多分もう大丈夫だな」

もうこれであの日のことは忘れよう
私が思い出すたび凌を悲しませる
凌を悲しませたくない
思い出しそうになった時は凌の温もりを思い出そう
そう決心した

「眠たい?」

ベット中で凌が言った

「まだ眠くないかな」

「もう少しで入学式だな。俺達、高校生だぞ。なんかあっという間だよな。今度こそは同じクラスだといいな」

「そうだね。同じクラスになれるかな。楽しみ。制服もかわいし、早く高校行きたい」

「由里もいるし、坂下もいるし、みんな一緒でよかったよね」

私達はこれから行く高校の話で盛り上がった


< 114 / 387 >

この作品をシェア

pagetop