やさしい手のひら・前編【完結】
「亜美と遊ぶの久しぶりだよね」

「うん、お互い彼氏とばっかりだったよね」

たまにこういうのもいいのかもしれない

「クレープでも食べよっか?」

そう言って私達はすぐそばにあるクレープ屋さんに入った

「おいし~」

いろんな話をしながら路上に座った

「ちょっとあれ」

由里が向こう側の歩道を見て言った

「なんで?どうして?」

私は見た途端、涙がポロポロ出てきた

向こう側の歩道に凌と坂下と知らない女が
2人ずつ一緒に歩いていて、
一人の女は凌の腕に絡み付いている

悲しみと虚しさと怒りと
いろんな物が混ざった涙
私は今何を見たのかわからなくなった

「携帯繋がらないってこういうこと?」

涙目になっている由里が言った

今日学校を休んで一緒にいたの?
それとも昨日から?
一晩一緒だったの?
次から次といろんな疑問が頭をよぎる

「亜美、今日泊まりに行っていい?」

私も由里と同じ気持ちだった。一人でいたくなかった



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