極悪彼氏
学校を出ようと靴を履き替えて。



喉の奥がいてぇ…。



久しぶりに聞いた名前に動揺してるんだと気づいた。



「俺も帰る」

「あいつ…どうした?」

「気になるなら振り切って行くなよバーカ」

「気になってねぇ」

「少し前のことなのに懐かしいな、想羽さん」

「テメーも黙れよ、ゲンジ」

「忘れらんねぇんだろ?だったらそろそろ向き合えよ。想羽さんは死んだんだ」

「わかってる」



本当にわかってんのか?



葬式にも行かず、自分の殻に閉じこもった。



あまりにも想羽さんが俺の中でデカくて。



現実をみないようにフタをした。



墓参りだって行ったことねぇ。



「カワイかったな、想羽さんの妹」

「普通」

「お前が選ぶ女はレベル高すぎんだよ!!」

「いや、普通」

「今の女もモデル並み」

「いや、一般人」

「死ね!!顔だけモテ男!!」



追いかけて来てくれたゲンジには感謝。



いつも俺のそばにいてくれる。



気持ちわりぃな。



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