極悪彼氏
あたしの浅はかな考えがバカらしくなった。



コタローを変える?



あたしはコタローをなんだと思ってたんだろう…。



あたしはコタローの何を知ってるの?



急に襲ったそんな疑問。



ここに自分がいることさえ、不思議に思うくらい。



あたしはただ『鈴原 想羽』の妹ってだけだ。



コタローのことなんて何も知らないのに。



今更ながら自分が押しつけがましいことをしてると実感した。



仲間ですら知らなかったコタローをあたしが知るはずない。



「小田切さんってあんな風になるんだな…」

「今回はマジってことなんじゃねぇの?」



小さな声はたくさん聞こえた。



きっとコタローのこの状況はすごく異常なんだと思う。



だけどあたしにそうしてくれるコタローのことを、あたしは愛おしいと思った。



コタローから寝息が聞こえて数十分、やってきたゲンさんはニコニコ顔。



「なんだ、寝てんのか」



ポンッとあたしの頭に手を置き、満足げな表情を見せた。



ゲンさんの考えもよくわからない…。



< 49 / 480 >

この作品をシェア

pagetop