私のそっくりな彼氏
第1章「そっくりな彼」
今日は高校の入学式。
誰もが楽しみにしてワクワクしながら来る場所。
でも私はあまり学校が好きじゃないから本当はきたくなかった。中学までは義務教育だから仕方ないけど、それからは義務でもなんでもないから本当は働こうと思っていた。でも私の8つ年上の兄に高校を出ないと働けないという現実を突きつけられて今、その兄が働いているこの高校に来ている。

でもなんかやっぱりひっかかる‥‥‥。
今朝ここに来る前お兄ちゃんに言われたこと。
「…お前たぶん、学校に入ったら騒がれると思う。」
それだけ言ってお兄ちゃんは先に行ってしまった。
騒がれるって何!?
あたしなんかしたっけ?
全然覚えが無いんだけど!?

そう思いながら、学校の校門をくぐった。

ザワザワッ!!!!

っなに!?
あたしが校門をくぐった瞬間に急に騒がれた。ほんとっ意味分かんない!!
そのまま指をさされつつクラス表をみた。
1年A組か…
あたしはそのまま教室へむかった。
教室に入ったらまた大騒ぎ。
ああほんとうざいなぁ………
そのとき急に肩を叩かれた。
「ねぇ!あたし香月恋っていうの!!あなたは?」
「えっ?あぁ原田紗和だよ。よろしく」
びっくりしたぁ‥‥‥
「紗和ちゃんかぁ。よろしくね!」
この子にはなにか縁がある気がした。
それからいろいろと話していてあたし達は友達になった。そしてずっと疑問に思っていたことを入学式の会場に行く途中で聞いた。
「ねぇ、なんであたしはこの学校に入った途端にみんな騒ぐワケ?恋は知ってる?」
「あぁそれは入学式始まったらすぐ分かるよ。」
?益々わかんない…
まぁ始まったら分かるんだったらいいか…。

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