社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)



「荷物は?」

「拓斗さんが手配してくれたのならもうすぐ…。夕方までに届くと思います」

「夕方くらい、か。この部屋を見て他に必要だと思う物は?」





この部屋にある家具と言えば見た感じベッドに本棚にドレッサー。


これはクローゼットだろうし…





「まあ、何かあれば言ってほしい」

「分かりました」

「俺の部屋はそこだ。何かあれば俺の部屋に来てくれ」





そう言って部屋の扉を閉めた拓斗さん。





「ふかふかだ」





人差し指でベッドを押してみれば、私が実家で寝ていたベッドとこのベッドでは金額が違うという事を一瞬で確信した。


――いよいよ、だ。


ついに始まった拓斗さんと私の新婚生活は不安だらけだけど私なりに頑張ろう。



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