社長の旦那と恋知らずの妻(わたし)



「いってらっしゃーい」

「いってきます…」





ゆっくりトイレに向かう。


こんなにもドキドキしながらトイレに向かうなんて初めてだ。


これ以上にないくらい緊張してる。





―――ガチャン―





鍵をかけて深呼吸をしてリラックスリラックスと何度もそう唱え続けていたら、何処となく落ち着いてきた気もするかも。





「大丈夫…」





なにが大丈夫?


なんて疑問に思う事は全くなくて座りながら何度も見た箱に書いてある説明文を見る。


うんうんうん。


使うにはまずは箱を開けて取り出さなきゃ。





「……っ」





瞼をギュッと瞑り手を動かす。


どうかどうかこのお腹に…






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