SilverBeast

交わり

 ホールの片付けも終わり、唯は着替えて従業員専用出入り口で西條を待っていた。



 脳裏にはギンの寂しげな表情が浮かんで、罪悪感が溢れてくる。


 一人だと嫌なことばかり頭に浮かぶ。


 唯はかぶりを振って決意の言葉を口にした。

「どうせどっちか決めなきゃないんだもの。それにギンには抱かれたことあるのに、西條さんにはない。抱かれてみなきゃ分からないこともあるし!」



 その決意を表すかのように、唯は小さく拳を握った。





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