SilverBeast

捜索と暴挙

 唯は走っていた。

 昨日とは違い、まだ外はわずかに明るい。


(昨日といい今日といい……走ってばっかりだわ)


 思いながらも、目はある人物を探していた。

 今は夕方で自宅に帰る人で通りが混んでいるため、探すのも一苦労だ。


 人の合間を縫って走るのもキツイ。

 走りながら、時には立ち止まって探す。それでも見つからない。


「もう!どこ行っちゃったのよ、ギン!」

 悪態に近い叫びは人ごみの中に消えた。



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