ブラッククロス
翠の風見鶏
元王族…。





王家の血が混じるが認められなかった者。





数百というバンパイアを倒した裏切りの風見鶏。




王家の力に匹敵する力を持ちながら王家に仇なした者。





翡翠の瞳の暗殺者…。






ジルウエット·ラファール。




暗殺部隊…。あの頃は知らなかった。
主人に弓引く者だと。何を考えているかわからない。





細い瞳がニコニコしながら進んで行く。内部は熟知しているはず。





「そんなに見つめて…。俺に惚れてる?」





「あり得ません…。」





クルクル回る風見鶏は笑う。





お互い腹の探り合い。





綺麗なものを手に入れる為なら何でもする。
報酬に何を欲しがるか…。





「氷双のグラス…。」





「懐かしい名を出して何でしょうか?」





「貴女は私に勝てないよ。」





「!」





何を考えている?!






真顔がクルクル直る。





「冗談だよ。」






「王に何かしたら容赦しない。」





「はいはい。俺は坊主にしか興味ないから。報酬によってやるかやらないか決める。」






クルクル回りながら、





「出ないとこんなところに来ないからな…。」






風が渦巻いてグラスの体を一瞬通り過ぎる。






「!」





何かが弾け飛んでいく。




「何か侵入してたなぁ~。ヤバイでしょ?王も衰えたもんだね。」





まさか…。私が気づかないなんて。





ネージュ様!





「早く帰ってと思ったけどめんどくさいのかな?だけど久しぶりに楽しめそうだな。」





クルクル回る余裕のバンパイア。





結界が揺れている。





王の元に急ぐ。






*******




< 29 / 133 >

この作品をシェア

pagetop