ブラッククロス
城下町と果実
湖城に戻り冷えた体を温める。
風呂…。なんて大きな…。





まず広すぎる…。
そして…。
「暗い…。」






青白い小さな蝋燭の炎が何本も並んでいて…。





「怖いよ…。暗すぎでしょ?!」





誰もいないのに怖さで叫ぶ。





プカプカとたくさんの薔薇が浮いてます。




静かに湯船に浸かる。





そして見たのは、
「あら珍しい…。可愛らしいお嬢さん名前は?」




人魚の石像がしゃべって…。
気絶しそうになるが理性で押さえる。
そうこれは普通!
ここでは普通なの…。






ライオンの口から滝のようにお湯が流れている。




そして、
「暖かいのちょうだい!ねこちゃん…。」
人魚が叫び






ごごごごご!





ライオンの首だけ動く。




「ごば!ごぼ!誰が猫じゃ!」





理性は飛んだ…。





バシャ!





人魚像に助けられ、グラスがいつの間にかいた…。





ひんやりして気持ちいい…。





「気がつきましたか?」




ベッドから跳ね起きる。
「ここのライオンが動いたししゃべって…。あれ?」





ネグリジェ着てるしライオンと人魚はいなかった。





「あれは気にしなくて大丈夫ですから。申し訳ありません。先に説明すべきでした…。」





「ごめなさい…。迷惑かけて。」






「迷惑などと…。主に役立てるなら本望ですから。」





ハニカム執事をマリーは綺麗だと思った。






「今度町に遊びに行ってみたいな…。あの一緒に行ってくれる?」






「もちろん…。」





「マリーて呼んで…。」





クス…。





「もちろんマリー。」





こうしていると姉妹のよう…。





ジーナ…。





「ありがとう!」





白いネグリジェが愛らしく似合っていた。
あどけない少女は変わらず接してくれる。
人間ということを忘れてしまうほどに…。






*******





白いネグリジェが赤く染まる。





これは夢?





セピアの世界は赤く変わる。
叫び声に泣き声に悲鳴…。





あれは誰?
私?






******






「マリー。マリー。もうすぐ着きますよ。」





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