Love♡LDK
「何で芸能界辞めちゃったの?」
あたしの真向かいに座っている千咲が、身を乗り出して聞いて来た。
「あのね、話すと長くなるんだ・・・」
この気持ち、誰かに聞いてほしかった。
でも、隼斗には言えなかった。
言わない方が、彼を傷つけないで済むと思ったから―――。
辛い。
「実は―――」
あたしは、今までの全てを2人に話していた。
仁菜が死んだ事。
仁菜の代わりに会社を継げってお父さんに言われた事。
継ぐ場合は隼斗と別れて仁菜の許婚と結婚しろって言われた事。
さんざん悩んだ事。
お母さんに支えられて、決断した事。
そして―――。
隼斗に、別れを告げた事。
あたしの本音。
気がつけば、全て話していた。
2人は、黙って聞いてくれた。
「・・・つらかったね」
そう言って、頭を撫でてくれた。
「ホントは隼斗の事、大好きで仕方ないんだ・・・」
「うん・・・」
「でも、家族の事を思うとやっぱり・・・」
振り返ってみると、また涙が溢れてくる。
隼斗・・・。
大好きだよ。
大好きなんだよ。
“他に好きな人が出来た”
違う。
好きなのは―――隼斗だけ。
「柳さんと結婚しなきゃなーって、思ってさ」
頭では分かってても。
心ではまだ、隼斗を想ってる。
多分、一生―――。