Love♡LDK

俺が知ってるはずの満奈。

俺の知らない満奈。

そこには・・・たくさんいた。

笑った満奈。

照れた満奈。

綺麗な寝顔の満奈。

メイド服を着た満奈。

水着を着た満奈。

赤いベアトップのドレスを着た満奈。

どれもこれも、鮮明に残されているのに。

俺の記憶には、1つも残されていないなんて・・・。

そう思うと、悔しくてたまらなかった。

この頃の満奈は・・・俺の腕の中にいた。

視界が揺れる。

あぁー・・・。

満奈が好きだ。

確実に惹かれてる。

どこが好きかって聞かれても、答えらんないけど・・・。

俺は満奈が好き。

頬が温かいモノで濡れた。

それは、しょっぱくて。

切なくて。

悲しい味がした。





何で俺は、満奈の記憶だけを失ったんだろう?

どうして俺は、夜道で襲われたんだろう?

俺を殺そうとした奴には、どんな目的があったんだ?

“金属バットで殴る”

俺と仁菜ちゃんは、同じ方法で襲われた。

これ以外の・・・共通点は?

・・・もしかしたら。

俺が死んでないって事を、犯人が知ってしまったら。

・・・俺はどうなるんだろう?

“隼斗っ!”

一瞬だけ、脳内に誰かの声が響いた。

懐かしいような、甘い声が―――。

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