Love♡LDK

「僕らはいとこなんです。僕の母と湊の父が兄妹です」

隼斗の説明に納得した。

そうなんだぁ。

「そう言われれば、少し似てるな」

裕くんがまじまじと2人の顔を見た。

「ねぇ、そろそろ始めよっ?」

菜々子がそう言った。

その言葉に、全員が席に座る。

8人座れるテーブルって、どうなのさ!?

あたしが座ってるのは、右から2番目。

右隣には隼斗、左隣には千咲、千咲の隣は裕くん。

裕くんの向かいは湊くん、その左は真菜ちゃん、菜々子、越野さんと続く。

「僭越ながら木内千咲が音頭をとらせていただきます!」

グラスを持ち、勢いよく立ちあがる千咲。

かっ、カッコいい・・・。

大きく息を吸うと、千咲は、

「越野智さん、秋葉菜々子もとい越野菜々子さん!結婚おめでとう!カンパーイ!」
「「「カンパ~イ」」」

―――カチーン

―――カツーン

千咲による乾杯の合図で、パーティーが始まった。

越野さん以外はみんな未成年だから、飲みものはジュース。

そしてテーブルには、みんなからの差し入れや菜々子の手料理が所狭しと並んでいる。

あたしはまず、菜々子が作ったというピザを食べてみた。

美味しいっ!

めっちゃ美味いです。

「菜々子、これ美味しいよっ!」
「ありがと」

ニコッと笑う菜々子はマジで可愛い。

女のあたしでも惚れる。

まるで天使よ、貴女。

「ねぇ、満奈」

すると、隣の千咲が話しかけて来た。

「何?」

少しだけ彼女の方に顔を寄せると、

「隼斗くん、ホンットにカッコいいね!」

興奮気味に、でも小さな声で言った千咲。

うん、確かに隼斗は今日もカッコいいよ。

でも・・・。

王子様キャラ、なんかしっくりこない・・・。

< 715 / 776 >

この作品をシェア

pagetop