Love♡LDK
「僕らはいとこなんです。僕の母と湊の父が兄妹です」
隼斗の説明に納得した。
そうなんだぁ。
「そう言われれば、少し似てるな」
裕くんがまじまじと2人の顔を見た。
「ねぇ、そろそろ始めよっ?」
菜々子がそう言った。
その言葉に、全員が席に座る。
8人座れるテーブルって、どうなのさ!?
あたしが座ってるのは、右から2番目。
右隣には隼斗、左隣には千咲、千咲の隣は裕くん。
裕くんの向かいは湊くん、その左は真菜ちゃん、菜々子、越野さんと続く。
「僭越ながら木内千咲が音頭をとらせていただきます!」
グラスを持ち、勢いよく立ちあがる千咲。
かっ、カッコいい・・・。
大きく息を吸うと、千咲は、
「越野智さん、秋葉菜々子もとい越野菜々子さん!結婚おめでとう!カンパーイ!」
「「「カンパ~イ」」」
―――カチーン
―――カツーン
千咲による乾杯の合図で、パーティーが始まった。
越野さん以外はみんな未成年だから、飲みものはジュース。
そしてテーブルには、みんなからの差し入れや菜々子の手料理が所狭しと並んでいる。
あたしはまず、菜々子が作ったというピザを食べてみた。
美味しいっ!
めっちゃ美味いです。
「菜々子、これ美味しいよっ!」
「ありがと」
ニコッと笑う菜々子はマジで可愛い。
女のあたしでも惚れる。
まるで天使よ、貴女。
「ねぇ、満奈」
すると、隣の千咲が話しかけて来た。
「何?」
少しだけ彼女の方に顔を寄せると、
「隼斗くん、ホンットにカッコいいね!」
興奮気味に、でも小さな声で言った千咲。
うん、確かに隼斗は今日もカッコいいよ。
でも・・・。
王子様キャラ、なんかしっくりこない・・・。