Love♡LDK

綺麗、なんて言葉じゃ表せないぐらい。

真っ赤に燃えていた。

初めて見た・・・。

「喜んでいただけたでしょうか?満奈様」

隼斗が執事風に聞いてくる。

「うん!ありがとう、隼斗」

あたしは思わず、彼に抱きついた。

隼斗が見せてくれた景色は。

今までで1番眩しくて。

今までで1番綺麗で。

今までで1番記憶に残った。

「ここ、小さい頃から家族でよく来てた。おれの祖父さんが見つけた穴場だってさ」

そうなんだぁ・・・。

神秘的だな。

「満奈にも見せたくてさ。やっと来れたな」

顔を見合わせて笑う。

嬉しい。

こうやって連れて来てくれた事はもちろん嬉しいよ。

また、前を見た。

・・・でもね、それ以上に。

家族との大切な思い出の穴場に、あたしと一緒に来たって事が物凄く嬉しかった。

海は真っ赤に燃えているのに、波は穏やかだった。

「なぁ、満奈」

そんな感情に浸っていた時。

隼斗があたしに話しかけた。

横を向き、隼斗と視線を合わせる。

すると隼斗は微笑んで、





「毎年、ここ来ような」





そう、言ってくれたんだ。

「・・・うんっ!」

未来の約束が嬉しくて。

隼斗に抱き着いて、キスした。

ずっとずっと、一緒に・・・ね。

朝日に照らされたあたし達。

隼斗の顔は、オレンジ色のせいで余計にカッコよく見えた。

< 748 / 776 >

この作品をシェア

pagetop