愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々 2〜

あんずside

     ★★★★★



机の上で携帯が鳴り始めた。



――ドキンとする。


この音を待ってたのか
待ってなかったのか、自分
でも何だかもうよくわかんない。



「……………」



ディスプレイを見ると、
やっぱりたぁくんだ。


いつもと同じ時間帯だから、
そうじゃないかって予感は
してた。



(避けられてたわけじゃ
なかったの……?)



朝あんなことがあって、
もしかしたらもうかかって
こないかもしれないって
思ってた。



でもこの着信があった
おかげで、少なくとも
今何か話をしようと思って
くれてるんだってことがわかる。


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