愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々 2〜
用意ってのはもちろん、
クッキー焼いてたからだろう。



“陵”で聞いた時、早起き
して朝に焼くって言ってた
からな。



(ちゃんとできたのかよ……?)



正直あんずはかなり鈍だ。


調理実習でクッキーが
大成功したのは、オレの
サポートがおおいに効いてる。



一人でだと果たしてどう
なるか、ひそかに夕べから
心配してたりして――…。



「――ってオイ。
どうした、その絆創膏?」



あんずの右手の指先に、
いくつか肌色の絆創膏が
貼られてんじゃねーか。


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