ヴァイブ
…六年前
心は、晴れやかだった。

朝の陽射しを浴びながら

玲二の家へと戻る。


いつも
おかしな孤独感がまとわりついてた。


それが和らぐのは
琴子いる時だけ。


琴子といる時は、
いつも落ち着いていれた。

他の人では、感じられない気持ち。


きっと、この先、そんな人には会えないと思った。


だけど、玲二と再開して

琴子に対する気持ちと同じ。


孤独を救ってくれる気がして
私は、それによりかかったんだ。




今―

記憶を思い出して、色々と気付かされる。


私は、あの時、
記憶と共に自分を失った。


それまでの自分を捨てたんだ―



< 183 / 223 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop