あなただけ
「俺な、笑美のこと好きになってたん


ここの学校の入試のときからやねん。」


私も、春登も信じられなくて


何も返す言葉が出てこなかった。


「入試のときにな、俺お前に声かけてんけど。


覚えてへん?・・・どこの学校から来たの?って。」


私は一生懸命思い出していた。そして、思い出した。


あの時のことを・・・。






―――これから昼食です。皆さん各自でとってください。


午後の競技は・・・―――


気づいたら、借り物競争が終わっていた。


午前の部の終了のアナウンスと共にみんなが


一斉に昼食の準備をし始める。


私たちは、まだ話の途中で昼食どころではなかった。
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