龍とわたしと裏庭で④【クリスマス編】
「なぁに? 急に」

わたしがきくと、


「人生の楽しみを逃してはいけないという話ですよ」

と、司先生が言った。

「さて、大輔を起こさなくては」


「ここに泊まらせるか? どうせ学校も休みだろう」

圭吾さんが言った。


「じゃあ僕も泊まるよ」

と、悟くん。


「俺は帰る」

巧さんはそう言った。


そのままその部屋に布団を二つ敷き、司先生と巧さんが大輔くんの頭と足を持って布団の上に移した。

大輔くんはピクリともしないで眠っている。


「よっぽど疲れたんだな」

巧さんが眠っている大輔くんの鼻をつまんだ。

そんな光景を見ていると何だか切なくなって、わたしは圭吾さんの腕に自分の手を絡ませた。


「さて、志鶴も疲れたみたいだしお開きにしようか」

圭吾さんが言った。

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