愛のない世界なんてない
まぁ色々あって一君も戻ってきた。
次は今休憩中の二年三組のクラスに来た。
「ほら尋斗いるよ」
一君が指を差した。
「ほっ、本当だ!」
私は嬉しくて堪らなかった。
だから勢いよく尋斗に抱き着いた。
「尋斗ぉぉぉぉ」
「!?誰!」
尋斗はビックリしたようだ。
「私だよ」
「は、華ちゃん?」
尋斗は密かに左上で私を見るクリクリな目に頬をピンクにさせている。
「苦しい………離して」
尋斗はそう言うととても分厚い教科書で私の頭を叩いた。
「痛っ」
「バカ」
尋斗はそう言った。
すると尋斗の所にある女の子が来た。
「あ、あの……尋斗君……ちょっといいかな……っ」
二つ結びで垂れ目の女の子だった。
可愛い。
「いいよ」
尋斗は行ってしまった。
あいつもクラス1モテるらしいしなぁ…。
「華芽ちゃん」
「え?」
「あのこ、尋斗に絶対一目惚れしてるよ」
一君の言葉に耳を疑う。
「一目惚れ?」
「あのこね、昨日転入してきたんだよ」
耳元でそっと小声で言ってくれた。
「…………名前………」
「ん?」
「いや、何でもない」