人魚姫は籠の中で。




「ふっ…珍しい香りに誘われて来てみたら…そうか。魚人族が地上に紛れ込んだか」



「そのようですね。昨日の嵐が原因でしょう」



物珍しそうな、かつ値踏みをするような視線を私に向ける男2人。



先ほどは、金色の瞳を持つ男の美しさに圧倒されて気付かなかったが、もう1人銀色の髪を後ろで束ねた…見るからに従順そうな男がいた。


まだ少し幼さが残っているが、端正な顔立ちをしている。



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