王子様の下僕





朝が弱い俺は起こしてもらってる

「賢人くん起きましょうね
ママが美味しい朝ごはん作りましたよ」

誰かが俺の耳元でいうのだ
本当の母親とは思ってないけれど

幼いとき、一度ぐらい
こんな風に起こしてもらいたかった
甘えてみたい

そんな思いで寝ぼけた振りをしている

「ん~ママ?」

俺は聞き返して起きると
誰かが部屋を出るってわけ

だけど、今日はもう少し一緒にいてほしい

素直になれない俺はその誰かの手を捕み
ベッドに引き込んだ





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