オレ様婚約者と甘いKiss【完】
ファーを引っ張りあげて、口を尖らせる。


すると、翼くんは、「嘘電」そう言って、舌をぺろっと出した。


「んっ!?」


「だって。
本当のことを知りたかったから」


「…ん?」


口をMの字にするあたしを見下ろしにこっと笑い、翼くんはケータイをポケットにしまった。


――と同時に、今度はポケットから手袋を取り出した。


「手ェ出して?」
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