愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
贅沢だろうか。
叶うなら……あの人たちの、父さんと母さんの本当の息子として生まれたかった、なんて。
最低、だろうか。
「もう会うことはないと思うけど……」
陽子さんが膝から泣き崩れる。
歩さんの手が寄り添うように陽子さんの肩を擦る。
「さようなら」
それを横目に、俺は個室を出て行く。
出されたコーヒーを、一口も飲むことなく。
【颯side end】