心の中で。
空を見上げながら、あたしは…話し続けた。


「あ、だったって、過去形だけど…それは今、あたしが迷ってるから。本当は今も好きだけど…過去形にしなきゃいけないって、そう思ってるんだ。」



たたっと走り出し、くるっと振り返って、早苗を見た。



「佐野先輩のバスケを応援したいって、本気で思ってるんだ!」


「美玲…」


「それに、賢に結構甘えてて、いつの間にか助けられてたんだよね、今まで。今日、賢にもあたしが思ってることちゃんと言う。傷つけるかもしれないけど…佐野先輩への想いと、賢への想いと。」



早苗の手を、握った。



「早苗のお陰で、気づけたんだよっ!」



早苗は、にこっと笑ってくれて、それだけで、通じ合えてるって思った。





ありがとう。



そう思いながら、楽しく色んなことを話した。

本当にたくさんのこと。

もう隠し事なんて、何もない。

初めて会ったとき、他愛ない話で盛り上がったときみたいに。


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